私の怒りと肌模様

今年に入ってから肌トラブルを抱えている。腕にブツブツがあるのは元からだけど、顔に盛大に水ぶくれができるようになった。-顔の表面が平らなことで幸せを感じる- -医者探しビギナーのつぶやき

赤くなった顔、水ぶくれ、治りかけの水ぶくれ、誤って潰れてしまった水ぶくれ、水ぶくれ後にできる茶色い痕。できはじめた頃は、鏡を見ただけで涙が出たりもした。気にしないようにしよう!と思っても、ふとした瞬間に涙が溢れ出る時もあった。

それでも楽観的な性格ゆえ、茶色いドットマークを見て「私ってかなりユニークだわ」と本気でウキウキする日も。そうかと思えば、ただただ悲しくて大泣きする日もあった。

とにかく、この顔のせいで情緒不安定だったことは確か。

皮膚科を変えてスキンケア一式や保険外の漢方薬を購入したり、ハウスダストが気になって枕やマットを新しく購入したり。出費が増えただけで一向に治る気配がない。

ゴールデンウィークが始まって数日後、いつもは新しいのが1日に何個かできるぐらいだったのが、一気に顔中にできてしまった。顔全体がボコボコ。精神的にかなり打ちのめされてしまった。家族と何度か外出したものの、GW中ずっと気分が上がらず、後半は家事もせずに腐っていた。

そしてGW明けにふと、自分に腹が立ってきた。顔の水ぶくれごときで弱ってしまう自分に激しい怒りを感じた。顔のことに限らず、生理周期等で気持ちが落ちる自分にも腹が立った。いい加減にしろ、と。とにかくムカムカして、家の中で怒りに任せて叫んだりした。

私的にこんなにわかりやすい「怒り」の感情は珍しく、自分でもかなりビックリしている。他人に対してイラッとすることはあっても、ここまでの怒りは感じたことがないと思う。「怒り」ってこういう感情なのか、と思ったぐらい。初体験にも近い。

そして、自分に向ける怒りは悪くないのかもしれない、と気付いた。感情的な怒りではなく、とても冷静な怒り。今まで穏やかだった私の心にメラメラとした炎が突如現れた。

それから私は皮膚科でやるように言われたスキンケアを一旦やめた。とにかく腹が立っていた私は、自分が好きじゃないものはやめようと思った。薬用石鹸、化粧水、乳液、日焼け止め。そして、処方されている保湿のローションもやめた。顔に何かを塗るのが本当に嫌で、とにかくやめた。朝の洗顔もやめた。だって、こうなる前は朝洗顔なんてしなかったのだから。

現状としては、とにかくこれでかなり良くなった。その日その日で自分の顔の様子を見て、クリームや抗菌剤をつけたりつけなかったり。誰かに言われた通りではなく、臨機応変に自分の感覚でやっていこうと決めた。

いま私はやるべきことがたくさんあって、この顔の症状に一喜一憂している暇はないのだ。


あるレストランで、食事中でマスクをしていない傷跡だらけの私に、ウェイターさんが笑顔を向けてくれた。マスク越しだったけど、とてもピュアな優しい笑顔だった。彼にとってはただの接客で、何の意味もないことはわかっているけど、その笑顔に大いに癒された。何度も見たいと思った。

そして。どんなに肌の症状がひどくても、私も笑顔でいようと決めた。水ぶくれになってから、笑顔を忘れていた気がする。自分の顔を見られるのが嫌で、マスクを外してる間は表情がかげっていたのではないかと思う。

マスクは今の自分の肌には良くない。でも周りの人を不快にさせたくない。水ぶくれはすぐに潰すことにした。その方が見た人にとって不快感が少ないと思うから。そして、どんなに顔が傷ついていても笑顔でいればいい。真っ直ぐ前を向いて、笑顔でいればいい。

今日、私はマスクをやめた。


右目上部半分の視野を失くした時、家族が心配する中「これは治らないやつだ」と悟っていた。そして「これはギフトだ」と思ったことを思い出した。その時は何も悲しくなかった。失ったものは戻らないとわかっていたからだ。

顔の水ぶくれもきっと、ギフトなんだろう。
私に何か多くのことを気付かせるために与えられたギフトだ。

気付きや学びがある日々に感謝。自分の弱さに怒りの感情を持ち、強くありたい。

そして、今年はもっともっと頑張りたい。

By neza

neza

クリエイティブなことが好き。

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